『7人のシェイクスピア』第11巻発売、劇音楽と楽器についてのコラム欄が充実!

7人のシェイクスピア第11巻

ヤングマガジンにて連載中のコミック『7人のシェイクスピア』(ハロルド作石・作/講談社)の第11巻が発売されています。

今巻では、女王陛下からの贈り物として、小型の鍵盤楽器「ヴァージナル」が登場。その名前は、生涯独身だった女王に因んでいます。もちろん、それを奏でるのは音楽担当のアン。

単行本だけに掲載されている指 昭博氏によるコラム「シェイクスピアとその時代」を毎号楽しみにしていますが、今回は「舞台の音楽」「エリザベス時代の楽器」について。

「舞台の音楽」の項では、当時の劇音楽がどのようなスタイルで演奏されていたか、について、まるで目の前に当時の劇場が現れるかのようにわかりやすく解説されています。
役者が劇中で歌うこともあり、その場合の伴奏はもっぱらリュートが担当したとのこと、脇にはリュートを奏でるシェイクのカットが添えられています。(嬉しいなぁ)

「エリザベス時代の楽器」の項では、ヴァージナル、リュート、フィドル、ヴィオルについて、各楽器の構造や仕様について詳しく説明されています。リュート奏者以外の方によるリュートの説明はとても参考になります。

リュート奏者はリュートを見慣れているので、もはやそれを知らない人がどこに興味があるのか、何が特徴なのか、もうわからなくなってしまっていて・・・(苦笑)。この部分を読むだけでも面白い。

コラムはもうひとつ「外国を舞台にした劇」についても。こちらは、なぜシェイクスピアは「同時代のイギリス」を舞台とした作品をあまり作らなかったか、について。

いよいよ次巻では、海軍大臣一座とストレンジ卿一座との劇場戦争の決着を迎えます。
人目を忍ぶシェイクとジョウンの恋の行方も気になるところですね。

『7人のシェイクスピア』と私との関係についてはこちらの記事をご覧ください。