【報告】「リュートが楽器の王様だった頃」終了
2018年5月27日(日)アトリエミストラル(群馬県高崎市)でのリュート・ソロ「リュートが楽器の王様だった頃」公演は、盛会のうちに無事終了いたしました。
ご来場のお客様、主催して下さったアトリエミストラルさん、どうもありがとうございました。
会場のアトリエミストラルに到着。入り口のガラスに貼られたチラシがお出迎え。
今回はミストラルさんにチラシ制作をお願いしまして、重厚感のあるチラシになったのですが、こうして数で迫られると、凄みが増しますね。
6コースのルネサンス・リュート1本だけで90分というのも、やや久しぶり。
*前回アトリエミストラルでのリュートソロ・コンサート「シェイクスピア時代のリュート音楽」
この公演のために、これまで20年ほど弾いてきたL.K-Brownのリュートを譲渡し、別の、同じL.K-Brownの同タイプのリュートを買ったという(これだけ書いても何のために書い直したのか、その意味は一般には全然わからないと思うけれど)このコンサートへの意気込みだけは理解していただけるだろうか。
そのお披露目も兼ねての公演、まさに「ルネサンスリュートの粋」とも言える作品群を大いに堪能しました。
1507年のペトルッチによるスピナッチーノ、ダルツァから、1530年を中心として1550年代ごろまでの作品を演奏しましたが、この50年間のレパートリーが本当に大好き。一番気持ちがしっくり来る。
リュート奏者はいろんなタイプのリュートを持ち替えながら、中世からバロック時代までの数百年をカヴァーしつつ器用に対応せざるを得ないわけではありますが、本当に気持ちがしっくり来るのは、所詮「一人の人間が生きる期間50年ぐらい」ということかもしれません。
と、50歳を超えて思うようになりました。
これからの余生、このレパートリーを極めていこう。
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今回のプログラムの隠しテーマとして「印刷譜と手稿譜」があったのですが、Twitterで曲目紹介を連ツイするうちに、カピローラの手稿譜が大好評〜☆
美しく彩色された動物の絵が、現代の絵師さんたちの心を掴んだようです。
多くのRT、いいねを頂きました。
後世に何かを残したければ、複製の数で勝負するか、それが無理なら外観をとびきり魅力的にする、ということですね。
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アトリエミストラルの櫻井さんのブログ記事も合わせてご覧ください。
最後にプログラムを転載しておきます。また他所での再演を予定しています。