注目コンサート!イタリア・バロック音楽の世界Vol.3『甘い死の弓矢』
ドイツを中心に活躍中のリュート&ギター奏者、高柳義生さんが3月に一時帰国、アンサンブルで連続公演を予定されています。
コンサートタイトルは、
イタリア・バロック音楽の世界Vol.3「甘い死の弓矢」。
どうぞ皆様お出かけ下さいませ。
私は東京公演に出かける予定です。
チラシ表面は、天空を指差すエンジェルと「甘い死の弓矢」というタイトル文字のみ、という潔さ。
これほどまでに強気のチラシを見たことありません。
惚れ惚れ。
メンバー紹介〜恋に飽いた4人の男たち?!
*クリックで拡大します。
裏面のキャッチコピーは
「恋に飽いた4人の男が古の絃をあそび古の詩を謳う」
恋に飽いているんですか? 本当に? というツッコミはさておき、
アンサンブルのメンバーは
・福島康晴(テノール)
・笠原雅仁(テノール&コルネット&バロックギーター&テオルボ)
・武澤秀平(ヴィオラ・ダ・ガンバ&リローネ)
・高柳義生(テオルボ&バロックギター)の各氏。
男性4人のアンサンブルって、とってもクール。
しかし何ですか、この皆さん『楽器は複数できて当たり前』な感じは!
しかも高柳さんは、実は歌手としての才能も隠し持っていらっしゃるのですよ。
撥弦楽器が活躍する通奏低音!
チェンバロを用いない【撥弦楽器メインの通奏低音】のアンサンブルを目指したとのことで、高柳さんと笠原さんがそれぞれテオルボとバロックギターを持ち変え。
いろんな組み合わせが想定されますが、それぞれに響きが変わりそうで期待が高まります。
さらに武澤さんがガンバとリローネの持ち替えなので、サウンドの組み合わせはもう無限大!
このような構成のアンサンブルが実現すること自体、ちょっと前まで夢のまた夢でしたよねー。
『ハーモニーの宙返り』貴族音楽家サラチーニに注目
プログラムは17世紀イタリアの初期バロック様式やモノディー様式の作品を集めたもの。
定番のカッチーニ、モンテヴェルディ、フェッラーリの他、今回最も注目されるのがクラウディオ・サラチーニです。
非常に才能のあるリュート奏者・作曲家で、モンテヴェルディさえも憧れを抱いた存在だったと伝えられていますが、プロフェッショナルな音楽家の地位にいたという記録は残されていません。それは何より、彼がシエナの貴族という身分だったからでしょう。
その作風は「ハーモニーの宙返り」と評される、音の移り変わりの意外性に満ちたものとのこと。
実は、私も20年ほど前にサラチーニを得意とする歌手と一緒にコンサートを行ったことがあるのですが、いやー和声の展開が斬新で「この通奏低音の解釈あってるのかなー」という不安な気持ちのまま演奏したような思い出が・・・。今、聴いたらどんな印象なのか、そのあたりも楽しみです。
公演情報 あなたの近くの会場は?
この公演は全国各地9ヶ所で行われます。
どうぞ皆様のお近くの会場をチェックしてみて下さいませ。
●公演スケジュール
2019年3月
21日(木)@山形 ジョンダーノホール 開演16時 090-6252-6620(黒木)
22日(金)@新潟 内野まちづくりセンター 開演18時30分 025-225-0300(コンチェルト)チケットレス・要予約
23日(土)@桐生 有鄰館煉瓦蔵 開演18時30分 017-718-1751(機電工業(株))
24日(日)@渋川 渋川教会 開演19時 017-718-1751(機電工業(株))
26日(火)@東京 近江楽堂 開演19時 070-5360-6678(福島)
28日(水)@千葉 千葉市美浜文化ホール 開演14時 070-5360-6678(福島)
29日(金)@静岡 江崎ホール 050-3712-0393 開演18時30分 ((有)シン・ムジカ)
30日(土)@大阪 阿倍野区民センター 開演19時 090-1898-6867(ハレルアナミュージック・松本)
31日(日)@神戸 聖愛教会 開演19時 075-493-5262(笠原)
●すべての公演について
お問い合わせ/メール 電話 017-718-1751(小笠原)
主催/機電工業株式会社
▼サラチーニのリュート作品ってあるのかな、と調べてみたら、
Anthony Rooley氏がソロを演奏したCDがありました。歌はEmma Kirkbyさん。
トラックN0.6が サラチーニ作曲のToccata
部分的に試聴できます。
なかなか良さげ。ドキッとする和音が出てくる。
楽譜探してみたい。
こちらは、Le Poeme Harmonique & DumestreのCD。
1曲目がサラチーニの歌曲。