【報告】「対話する音楽 I&II」終了
2018年7月26日(木)、8月4日(土)と2回公演となったクィンテルナとリュートによる二重奏コンサート「対話する音楽 I&II」は、各回とも満席のうちに終了いたしました。
ご来場下さったお客様、会場・学下コーヒーの皆さん、共演の西垣林太郎さん、どうもありがとうございました!
このような同種類の楽器による二重奏作品は、本来、二人の世界で楽しむために作られているようなもので、コンサート形式にするのも、実はやや躊躇いがあります。
今回の学下コーヒーの15席という空間は、演奏者二人の親密な距離感の内側に、お客様にも自然と加わって頂くような、あるいは強制的に入らざるを得ないような(笑)場所で、そういう意味においても、大変よい選択だったと思います。
今回のプログラムは、16世紀イタリア・スペインの二重奏、合間にそれぞれのソロをはさみ、全体に一般受けを狙わない渋めの選曲でしたが、結果として好評をいただきました。このシリーズは、今後も臆せずこの路線で突き進んでいきます。
今回新たにオリジナルの楽譜から書き起こしたVincenzo Galileiの二声のためのContrapunto群がどうだろう?と心配していたのですが、「弾いてみたい」「楽譜は販売しないのか?」という声を多数いただきました。
さすが、ガリレイ父!
今回は、同曲集からとりあえず半分を演奏してみたので、次回は残り4曲も楽譜を完成させてコンプリートしたいところです。
当日は、西垣さんが曲目解説(平易な文章にまとめてあるけれど、引用元・脚注が添付された本格的なもの)を用意してくださって、コンサートが一挙にグレードアップしました。
西垣さんには、選曲やリハーサルの段階から論文や資料を多々ご教示いただき、その真摯な姿勢に感服いたしました。西垣さんが数学者としての顔も持っていらっしゃるということも、音楽と数学が近い世界に位置していたこの時代の演奏にふさわしい気がして、(数学の具体的な内容が私には理解出来ないので雰囲気だけ・・ですけど)ご一緒できて嬉しい気持ちでした。
今回、選曲に漏れてしまった曲もまだまだありますし、何より西垣さんとの二重奏が楽しかったので、また来年続編を予定しています。どうぞお楽しみに!
プログラム
☆=Duo ◆=Rintaro solo ◇=Seiko solo