『7人のシェイクスピア』第10巻に「ケンプのジグ」のケンプ登場

ちょっと書くのが遅くなりましたが、『7人のシェイクスピア』第10巻、2019年11月6日に発売となっております。

『7人のシェイクスピア』第10巻

水色のドレスが美しい、エリザベス女王の侍女ミス・ブラント、そしてロイヤルブルーのマント姿のシェイク・・と青系でまとめた表紙ですが、二人の背景には葉の落ちた枯れ木の姿があり、二人の恋の行方を暗示しているかのよう。

 

第10巻のリュート奏者的見どころは、以下の2つ。

・シェイクの劇音楽を担当するアンが、なぜリュートをはじめとする様々な楽器を演奏できるのか、その背景が明かされます。リュートの他、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴァイオリン、ヴァージナルが登場しています。

・リュートを弾く人は必ず練習する曲「ケンプのジグ」のケンプ氏が登場。シェイクの劇団に引き抜かれて大活躍します。そのキャラクター設定がなぜかあの芸人さん(笑)。ケンプの登場によって、シェイクは喜劇へと創作の幅を広げていきます。

 

単行本のみで読むことの出来る指昭博氏によるコラムは「百年戦争」「エリザベス女王の城」について。いつもながら面白いです。

 

紹介記事を書くタイミングを逃してしまいましたが、第9巻はこちら。

古楽関係者には馴染みのあるダウランドの「Can she excuse あるいはエセックス伯のガリアード」のエセックス伯ことロバート・デヴァルーが登場しています。